2次元と3次元の狭間で/【2.5次元ミュージカル】

マンガやアニメ、ゲームを原作にした舞台作品の増加と高まるその人気。

昨年には「一般社団法人 日本2.5次元ミュージカル協会」が設立され、
同協会は、これらの舞台作品を“2.5次元ミュージカル”と定義。
右肩上がりに公演数・動員数を伸ばし、国内ではすでに固有のジャンルとして定着しており
現在では新しいマーケットとして注目されています。

■『一般社団法人日本2.5次元ミュージカル協会』公式サイト
http://www.j25musical.jp/

古くは、90年代初頭に上演された「ミュージカル『美少女戦士セーラームーン』」が大ヒット。
その後は続々とマンガ・アニメ原作のミュージカルが制作され、
中でも03年に初演された「ミュージカル『テニスの王子様』」の爆発的人気は
現在の「2.5次元ミュージカル」ブームの火付け役ともいわれています。

■【ダイジェスト映像】ミュージカル『テニスの王子様』3rdシーズン 青学vs不動峰

そのシリーズは現在も尚上演されています。

今年の3月20日には、1年間“2.5次元ミュージカル”専用劇場として、
アイア 2.5 シアタートーキョーの本格的な運用がスタート。
第1弾公演となる“ライブ・スペクタクル「NARUTO-ナルト-」”が発表されると
「(ビジュアル的な)原作の再現度が半端ない!」と話題になりました。

■ライブ・スペクタクル「NARUTO-ナルト-」

映像・画像のエフェクトの効果もあり、このCM映像だと完全再現に見えますね。

ご存知の通り、日本のマンガやアニメが海外でも高い人気を博していることから、
同劇場では国内のみならず、海外からの観客を見込んだ施策にも力を入れているとの事。
海外からも直接チケットが購入でき、中でも面白いのが多言語対応字幕システム“Zimaku Air”の採用。
エプソン製のウェアラブル端末メガネで、英語、中国語、フランス語、韓国語の4ヵ国語に対応し、
これを装着すれば、舞台と字幕を同時に観ることができます。

■多言語対応字幕システム“Zimaku Air”
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画像引用元:http://enterstage.jp/news/2015/03/002238.html

弊社でもマンガやアニメ、ゲームの舞台作品を収録しDVD化するお仕事を依頼される事がありますが、
今までは声優を起用した音楽ライブイベントが主でした。
しかし、同じようなイベントが乱立する中、出演声優のスケジュールや出演費による問題から
数多く開催する事が難しくなってきていると聞きます。
そのような現状からも、2.5次元ミュージカルのような「パッケージ化された舞台作品」は
従来の舞台コンテンツとの住み分けが可能なのではと考えられます。

さて、ここまで「新しいマーケット」として紹介してきたこのムーブメントですが、
忘れてはならないのが、元祖2.5次元ミュージカルとも言うべき
「ベルサイユのばら」を長期に渡り上演してきた宝塚歌劇団の動向でしょう。
過去にはゲーム「逆転裁判」シーリズを舞台化しており、
先月まで上演されたミュージカル 『ルパン三世 —王妃の首飾りを追え!—』は記憶に新しく、
原作者のモンキー・パンチ氏も大絶賛だったとの事。
今後もマンガ・アニメ・ゲーム原作の舞台化を実現してくれる事でしょう。

■宝塚歌劇 雪組公演『ルパン三世 ―王妃の首飾りを追え!―/ファンシー・ガイ!』
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画像引用元:http://kageki.hankyu.co.jp/revue/2015/lupin/poster.html

ビックタイトルを抱えるメーカーや出版社にとっては嬉しい波であるこの”2.5次元ミュージカル”。
どんなタイトルが舞台化されるのか、今後も期待していきましょう。

(石井)