サントラのススメ(5)

映画やTVドラマにとって重要な役割を担う音楽。
今回も本編を観ていなくても音楽だけでも充分に聴きごたえのあるお勧めのサウンドトラック盤を、私物のレコードの中から少しだけ紹介させて頂きます。(私の好みなので60~70年代モノが中心です。)
過去に紹介したサントラ盤はこちらです。
サントラのススメ(1) サントラのススメ(2) サントラのススメ(3) サントラのススメ(4)

それでは1枚目・・・


『HERE WE GO ROUND THE MULBERRY BUSH  茂みの中の欲望』(68年)
/SPENCER DAVIS GROUP / TRAFFIC

スウィンギング・ロンドンの時代を描いたHな青春おバカ映画のサントラながら内容は抜群。
60’S BEAT ~ サイケ ~モッズな要素を詰め込んだ名盤サントラです。
若干16歳という若さで黒すぎる程黒かった歌声の天才ヴォーカリスト ”スティーヴ・ウィンウッド”が在籍していた 「 スペンサー・デイヴィス・グループ (以下SDG)」 と、そこを脱退した スティーヴが、デイブ・メイソン等と新たに結成したバンド 「 トラフィック 」が音楽を担当。
映画製作中にスティーヴが脱退したそうで、スティーヴ参加のSDGの曲はインストの「Waltz For Caroline」1曲のみ。残りの7曲は第2期SDGということになります。
スティーヴ不在でもカッコイイという事を証明した(?)「Possession」「Looking Back」や真っ黒なハモンド・グルーヴ名曲「Waltz For Caroline」はオススメ!

SPENCER DAVIS GROUP「Waltz For Caroline」

 



『DANCE CRAZE : THE BEST OF BRITISH SKA…LIVE! 』(81年)/V.A.
Loake?のタッセルローファーと千鳥格子のモッズパンツで、まさに”スカ”って感じのジャケットがかっこいい!
スカ男くんなら知らない人はいないであろう2トーンムーヴメントを捉えた映画『Dance Craze』のサントラにして、2トーンオール・スターズの熱気が封じ込められたライヴ・アルバム!!
Specials、Madness、Selector、Bad Manners、Beat、Bodysnatchersとみーんないますよ!
ルードボーイやスキンヘッズなら踊らずにはいられない2トーン・スカのバイブルとも言える一枚!

「DANCE CRAZE」

 



『Ferry Cross the Mersey マージー河のフェリーボート』(64年)/Gerry & the Pacemakers
マージービート(リバプールサウンド)の代表格!ジェリー&ザ・ペースメイカーズ!
当時のイギリスではビートルズに負けず劣らずの人気であった彼らの主演映画「Ferry Cross the Mersey」のサントラUS盤。ヒット曲になった主題歌「マージー河のフェリーボート」や「It’s gonna be alright」はもちろん、マージービート炸裂の名盤です!

↓こちらの映像のジェリー・マースデン。おっさん顔で頑張ってアイドルやってますね。それにしても物凄い人気!
Gerry & the Pacemakers「It’s gonna be alright」

 



『CANNABIS ガラスの墓標』(70年)/SERGE GAINSBOURG
セルジュ・ゲンスブール × ジェーン・バーキン主演の1970年のフランス映画「ガラスの墓標」。個人的にはゲンズブール関連の映画の中で一番面白かった作品。
もちろん音楽もセルジュ・ゲンスブールが担当。オープニングから唸るギターがカッコいいタイトル曲A-1「Cannabis」はドラマティックなインスト・ロック。たしか本編ではエンディングで使用された曲だった思います。同タイトル曲でセルジュ・ゲンスブールのヴォーカル入りバージョンのB-1「Cannabis」や、ラストB-6「Cannabis-bis」も堪りません。これだけでもお腹いっぱいですが、ファンクなピアノがかっこいいフレンチ・レアグルーヴA-4「Danger」も激シブ!!
こちらはリイシュー盤ですが、オリジナル盤は可なりのレア盤として知られていて、フランス本国でもオリジナル盤は相当高額な取引がされている人気の作品です。

SERGE GAINSBOURG「Cannabis(bis)」

 



『Si Puo’ Fare Molto Con 7 Donne  七人の女と何をする』(72年)/Franco de Gemini
イタリアのB級映画「七人の女と何をする」のサントラ。フランコ・デ・ジェミニによる全編グルーヴィーでジャジーな傑作盤です。
女性ボーカルが歌うソフトロック調の「WHAT IS THIS LOVE」や、心地良いホーンセクションが展開するファンキージャズ「OMAR KHAYYAM」、そしてエキゾチックなアラビック・ビート「SPINX SHOW」等を収録。
何と言っても、いかにもなイタリアB級映画らしいスリリングなダバダバ・スキャット・ジャズ・ビート「CHEOPS AND NEFERTITI」は絶品です!

Franco de Gemini「CHEOPS AND NEFERTITI」

 



『Cria cuervos… カラスの飼育』(76年)/JEANETTE
カルロス・サウラ監督のスペイン映画「カラスの飼育」7inchレコード。
90年代にカヒミ・カリィがカバーした事で超有名になったテーマ曲「Porque Te Vas」を収録。
ウィスパー・ロリータ・ヴォイスの完成系といわれるジャネットですが、10代の頃に60年代のソフトロックマニアには知られるバンド「Pic-Nic」のヴォーカルとして活動してた人。
渋谷系、ロリータなガーリー・ポップ好きの方にはオススメのサントラです!

JEANETTE「Porque Te Vas」

 



『The Man with the Golden Arm 黄金の腕』(55年)/Elmer Bernstein & His Orchestra
フランク・シナトラが麻薬中毒者に扮した映画「黄金の腕」のサントラ日本国内盤7inch。
アメリカ映画で初めて映画音楽にジャズを取り入れたのがこの「黄金の腕」だそうです。
超有名なトランペットのメロディで始まるメインタイトル『The Man with the Golden Arm』にフランク・シナトラのオーディションシーンで使用された『Audition』がカップリングされています。
バーンスタインによる不滅のシネ・ジャズ名盤中の名盤!

Elmer Bernstein「The Man with the Golden Arm」

 



『BAGDAD CAFE バグダッド・カフェ』(87年)/Jevetta Steele
ミニシアター系映画の代表的な映画。
説明不要の名曲、ジェヴェッタ・スティールが歌うテーマ曲「Calling You」。
ノスタルジックで美しいこの楽曲は数多くのアーティストがカバーしていますが、やはり彼女の世界観を超えるアーティストはいないのではないでしょうか。

Jevetta Steele「Calling You」

 



『THE MAGIC CHRISTIAN マジック・クリスチャン』(69年)/Ken Thorne
リンゴ・スターとピーター・セラーズが主演した英コメディ映画サントラUS盤。
ケン・ソーンの楽曲を中心に、ビートルズの弟分バッドフィンガーや、英国出身の3人組バンドのサンダークラップ・ニューマンなども収録されています。
ポール・マッカートニー作によるバッドフィンガーの『Come And Get It』は、まんまポール(ビートルズ的)な作品として人気のナンバー。ビートルズのアンソロジー3にポールが歌った同曲が収録されていますが、この曲はビートルズの曲ではなくポールがバッドフィンガーの為に書いた曲です。
他にもザ・フーのピート・タウンゼントのプロデュースでも知られるサンダークラップ・ニューマンのヒット曲『Something in the Air』など素晴らしい内容です!

Badfinger「Come And Get It」

・・・では、今回はこの辺で。
紹介したい素晴らしいサントラ盤はまだまだありますので、またの機会に紹介したいと思います。

(杉澤)

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