アジア初巡回!ヌーヴェルヴァーグの巨匠、ジャック・ドゥミ監督の回顧展開催!

これまでに類をみないファンタジックなミュージカル映画で世界中を魅了し、日本でも高い人気を誇るフランス人映画監督、ジャック・ドゥミ(Jacques Demy, 1931年6月5日 – 1990年10月27日)。
ジャック・ドゥミ
彼の生涯と業績を振り返る『ジャック・ドゥミ  映画/音楽の魅惑』展が昨日、2014 年8月28日から東京国立近代美術館フィルムセンターで始まりました。

外観
この展覧会は2013年4月10日から8月4日にパリのシネマテーク・フランセーズで行われた展覧会の初のアジア巡回。彼が手掛けた作品の手書きシナリオやスチール写真、撮影スナップ、衣装デッサンの他、本人のアート作品などが展示されていますカメラ アート 映画
数々の映像作品が抜粋して観られるビデオコーナー、劇中曲を視聴できるコーナーもあります。
ポスター
(会場内は撮影禁止ですが、出口付近に展示されている『ローラ』『シェルブールの雨傘』『ロバと王女』のオリジナルポスターの3枚だけは撮影可能 )

ジャック・ドゥミ(1931-1990)といえばなんと言っても1964年にカンヌ国際映画祭グランプリなど数々の賞を受賞した『シェルブールの雨傘』や『ロシュフォールの恋人たち』(1967年)が有名ですが、彼の作品を語る上で切り離せないのが作曲家ミシェル・ルグラン(Michel Legrand、1932年2月24日 – )の存在です。

シェルブール ロシュフォール
※画像はAmazonより

のちにアカデミー賞&グラミー賞に幾度も輝く映画界最高峰の巨匠であり、名ジャズピアニストでもあるルグランと共に手掛けた音楽はそれまでのミュージカル映画に新たな風を吹き込んだと言われています。
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90年代にも、レアでお洒落な音楽を発掘する渋谷系ムーブメントのなかで再評価され、とくに『ロシュフォールの恋人たち』のサントラは、当時の渋谷系レコードマニアには、アルマンド・トロヴァヨーリ大先生のイタリアB級映画『黄金の七人』(1965年マルコ・ヴィカリオ監督)『Sesso Matto』(1973年イタリアオムニバス映画)や、スウィンギング・ロンドンを象徴する映画、ハービー・ハンコックの『欲望(Blow Up)』(1967年ミケランジェロ・アントニオーニ監督)などに並んでマストアイテムひらめき 中古レコード屋を探し回った方も多いのではないでしょうか。

このサントラの中の「Arrivée Des Camionneurs(キャラバンの到着)」は優雅なスキャットが心地良く、日本でも化粧品や自動車のCMに使用されていたので、そのメロディを聴けばピンとくる方も多いことでしょうexclamation

そして、この映画最大の見せ場ともいえる、双子の姉妹を演じるフランソワーズ・ドルレアック&カトリーヌ・ドヌーヴのデュエット「La Chanson des Jumelles(双子姉妹の歌)」もよく知られた曲。
ミ・ファ・ソ・ラ・ミ・レ~レ・ミ・ファ・ソ・ソ・ソ・レ・ド~るんるん (音符)  実の姉妹だから息もピッタリdouble exclamation
と、言いたいところですがこちらは残念ながらプロの歌手の吹き替えだそうですバッド (下向き矢印)
映画の中身はというと・・・とにかくお洒落ぴかぴか (新しい)
アメリカのミュージカルスターのジーン・ケリー、そして「ウエスト・サイド・ストーリー」でいちやく有名になったジョージ・チャキリスを招いての本作。 悲恋物語だった『シェルブールの雨傘』とは打って変わって、明るく楽しい雰囲気の中描かれていきます。

フランス西南部のロシュフォールという小さな町を舞台に、町全体を巨大なオープンセットのように活用し撮影が行われました。ドゥミは色彩に対する強いこだわりがあるようで舞台となるコルベール広場や建物の色を映画に合わせ塗り替えさせたと言われています。その行為が功を奏して?、画面を彩るカラフルなパステルカラーの色使いは天才的に素晴らしいです。ファッションはもちろん、街並や部屋の家具も小物もすべてがお洒落exclamation  お洒落exclamation  お洒落exclamation  のてんこ盛りグッド (上向き矢印)  ハッピーオーラ満載で60‘sのカルチャー好きや、ポップなレトロファッションが堪能できる女子向けの映画です。

また、主演の二人が実に美しく、姉のフランソワーズ・ドルレアックが映画公開の1967年に不慮の事故で急逝したため、これが姉妹唯一の共演となった貴重な作品ですよ。

フランス映画史の中でも最も独創的なジャック・ドゥミの映画は、日本では数本の代表作しか上映されていないのでいまだその全貌が知られていません。9月13日からは『ジャック・ドゥミ、映画の夢』と題し、ドゥミ作品の中でも鑑賞機会の少ない貴重な作品を中心にした特集上映も開催。9月27日には日本との合作『ベルサイユのばら』(1979年)の特別上映会も予定されていますので、ファンの方はこの機会をお見逃しなくdouble exclamation
チラシ裏
女優カトリーヌ・ドヌーヴを世界的なスターにした事でも知られるジャック・ドゥミ。
近年ますます評価を高めているその作品の数々に深く迫る事が出来る貴重な機会となりますので、ぜひ展覧会に足を運んでみてはいかがでしょうかexclamation and question

『ジャック・ドゥミ 映画/音楽の魅惑』
開催期間:2014年8月28日(木)~12月14日(日)
●月曜日、9月9日(火)~12日(金)、10月14日(火)~23日(木)は休室。
会場:東京国立近代美術館フィルムセンター 7階展示室
住所:東京都中央区京橋 3-7-6
料金:一般210(100)円、大学生・シニア70(40)円、高校生以下無料

◇東京国立近代美術館フィルムセンター  公式サイト http://www.momat.go.jp/FC/fc.html

※オリジナルポスターとは、映画会社が映画のプロモーションのために用意する数量限定・非売品の初版ポスターのこと。

(杉澤)