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更新日: 【構成台本無料テンプレート付き】構成台本は動画の設計図!企業の動画制作をスムーズに進めるポイント

「商品やサービスの魅力が十分に伝わらない」「制作の進め方がわからない」といった課題はありませんか?本記事では、成果に繋げるプロの台本作成術を、すぐに使えるテンプレート付きで徹底解説します。

1. 構成台本とは何か?その役割と重要性

動画制作と聞くと、多くの人がカメラや編集ソフト、華やかな演出などを思い浮かべるかもしれません。しかし、本当に質の高い、つまり「成果の出る」動画を制作するために最も重要なプロセスは、撮影前の「構成台本作り」にあります。

構成台本は、動画全体の設計図であり、どのようなメッセージを伝え、どのような映像で表現し、どのように視聴者を惹きつけるかを具体的に言語化したものです。一方、進行台本(香盤表)は、撮影現場での進行をスムーズにするためのもので、撮影順序、必要な機材、出演者の動き、セリフなどが時系列にまとめられています。

構成台本に記載される主要な要素

構成台本は、一般的に以下のような要素を列ごとに管理します。

映像

内容

BGM・音響

尺・時間

カメラアングル、演者の動き、テロップ、CG、画面切り替えなど

実際に読み上げるセリフ、ナレーション原稿

音楽の種類、SE(効果音)、音量の指示など

各シーンの経過時間、残り時間、全体の尺

この形式により、例えば「このセリフの時は、資料のテロップを画面全体に表示する」「このシーンはBGMをフェードアウトさせる」といった構成内容が明確になります。

メリット1:動画の品質を決める「設計図」

構成台本は、動画全体の骨格を定めるものです。「誰に、何を伝え、どのような行動を促すのか」という動画の目的を達成するために、どのような順番で、どのような映像と音を使ってメッセージを伝えるかを可視化します。

✅メッセージの一貫性を保つ

動画はオープニングからクロージングまで、一貫したメッセージを伝える必要があります。構成台本があれば、全体の流れを俯瞰できるため、話が脱線したり、メッセージがぶれたりすることを防ぎます。特に複数の商品特徴を解説する場合など、最も伝えたい軸がぶれないようにコントロールする羅針盤の役割を果たします。

✅視聴者目線でのストーリー構築

作り手の独りよがりな情報発信は、視聴者の離脱に直結します。構成台本を作成するプロセスで、「この順番で説明すれば視聴者は理解しやすいか?」「この表現で興味を引けるか?」といったように、客観的・俯瞰的にストーリーを練り上げることができます。これにより、視聴者が自然と引き込まれる論理的なシナリオを構築できます。

メリット2:関係者間の認識齟齬を防ぐ

動画制作は、マーケティング担当者、営業担当者、上司、そして外部の制作会社など、多くの関係者が関わるプロジェクトです。それぞれの頭の中にある「完成イメージ」が異なっていると、プロジェクトはうまく進みません。

構成台本は、この「完成イメージ」を共有するための共通言語となります。「今回の動画は、〇〇という課題を持つ顧客に対し、製品の△△という価値を伝え、□□という行動を促す」といったゴールから、「このシーンでは、お客様の喜びの声をインタビュー映像で見せる」「このテロップで、導入効果を数字で強調する」といった具体的な表現まで、テキストとビジュアルで明確に合意形成を図ることができます。

これにより、「思っていたものと違う」といった制作終盤でのちゃぶ台返しを防ぎ、全員が同じゴールに向かってスムーズにプロジェクトを進行できるようになります。

メリット3:撮影や編集の手戻りをなくし、コストを削減

動画制作において最も避けたいのが、撮影後や編集終盤での「手戻り」です。例えば、「やっぱりあの機能の説明も追加で撮影したい」「テロップの言い回しを全部変更したい」といった手戻りは、追加の撮影費用や編集工数を発生させ、予算とスケジュールを大幅に圧迫します。

事前に構成台本をしっかりと作り込み、関係者全員の合意を得ておくことで、必要な映像や素材が明確になります。これにより、撮影漏れを防ぎ、編集作業も台本に沿って効率的に進めることができます。結果として、無駄な工数とコストを削減し、費用対効果の高い動画制作を実現できるのです。

2. 構成台本を構成する「必須の記載項目」を徹底解説

動画制作に関わるすべての関係者の認識をそろえるためにも、構成台本に必ず設けるべき4つの項目について、具体的な記入例を交えて解説します。

1. 尺・時間

動画制作において、時間は編集効率を左右する重要な要素です。実際の撮影や編集により、多少の誤差はありますが、ナレーションの読み尺は、大きく変わることはありません。10分以内の動画を望まれているにもかかわらず、台本上、15分だった場合は、どこかを削るなどの相談が必要になるでしょう。このような状況を認識できるようにおおまかな時間提示は重要となります。

役割

各シーンの尺を管理し、動画全体の制限時間を把握します。

記載内容

経過秒数/シーン尺: シーンごとの経過秒数(例:0:10 – 0:35 (25秒))や、カットごとのおおまかな秒数を記入します。

全体尺: 動画全体の目標尺(例:目標尺: 5分00秒)を明記します。

ポイント

各シーンの秒数を合計し、目標の全体尺を超えていないかを常にチェックしましょう。

2. セリフ・ナレーション

出演者のセリフやナレーションを正確に表記します。統一した文章の展開やメッセージの一貫性の確認、紹介する商品名の共通用語などもチェックする対象です。

役割

出演者やナレーターの内容を統一し、内容の抜け漏れや、動画としての表現の核となる重要な要素です。

記載内容

セリフ・台詞: 実際に読み上げる文章を、話し言葉に近い形で書き込みます。

動作・トーン指示: セリフの前後に、演技のトーン(例:テンション高めで)や、動作の指示(例:※リアクション、一同)をカッコ書きで記入することでセリフのイメージがより伝わりやすくなります。

ポイント

専門用語やアルファベット表記は、読み上げる出演者に向けて、ひらがなやカタカナでルビを振るなど、工夫をすると親切です。

3. 映像

カメラマンや編集者、CG担当者など、映像に関わるスタッフに向けた指示です。クライアント向けには不要な場合もあるため、技術スタッフ向けの進行台本や別資料だけに記載する場合もあります。

役割

画面構成、カット割り、テロップ内容、小道具の準備など、画面に映るすべての要素を明確に指示します。

記載内容

カメラワーク/カット: 画面の切り替え(フタ絵、メインカットなど)、カット割り(バストアップ、顔のアップ、引きなど)を具体的に記入します。

画面要素: テロップの内容や表示位置、使用する小道具(例:各フラッグ)の指示、CGや図解の送出タイミングを明記します。

技術指示: 撮影や編集で必要な技術的な操作を記入します。(例:スローモーション、トランジションはディゾルブなど)

ポイント

撮影に必要な機材の操作や、編集時のカット割りの意図など、技術的な指示を具体的に記入することで、手戻りを防ぎます。

4. BGM・音響

動画の雰囲気やテンポを決定づける音の要素を指示します。

役割

適切なタイミングでBGMや効果音(SE)を流し、視聴者の感情を誘導します。

記載内容

使用音源: BGMのタイトルや、効果音の種類(例:インスト BGM、拍手 SE)を記入します。

音量・タイミング: 音楽を流し始めるタイミング、音量の変化(例:音量→)、フェードイン/アウトの指示、無音部分(例:BGM 【なし】)を明確に記載します。

ポイント

指示のタイミングは時間と合わせ、画面変化(テロップ挿入時や演者のセリフ終了時等)のタイミングなどを具体的に明記しておくことも重要です。

3. 動画のクオリティをアップする構成台本の3つのポイント

ポイント1:ターゲットペルソナを1人にまで絞り込む

「誰にでも」向けたメッセージは、結局「誰の心にも」響きません。構成台本を書き始める前に、この動画を届けたいターゲット顧客像(ペルソナ)を、たった一人にまで具体的に設定しましょう。

「経理部で5年目のリーダー、佐藤さん。毎月の請求書処理の非効率さに課題を感じているが、新しいシステムの導入には上司の説得が必要で、失敗を恐れている」

ここまで具体的に設定すると、「佐藤さんならどんな言葉に共感するだろうか?」「どんなデータがあれば上司を説得しやすいだろうか?」と、伝えるべきメッセージや表現が自ずと明確になります。

ポイント2:動画の「目的(ゴール)」を最初に決める

この動画を視聴した人に、最終的にどうなってほしいのか?という目的(ゴール)を最初に明確にします。

例えば、ゴールが「サービスサイトからの問い合わせ(リード獲得)」なのか、「既存顧客向けのアップセル促進」なのかによって、伝えるべきメッセージの優先順位や、最後のCTA(行動喚起)は大きく変わります。「問い合わせ数を前月比150%にする」といった具体的なKPIを設定することも重要です。このゴールが、構成全体を貫く背骨となります。

ポイント3:1つの動画にメッセージを詰め込みすぎない

自社製品に愛情があるほど、あれもこれもと多くの特徴を伝えたくなります。しかし、情報過多は視聴者の混乱を招き、離脱の原因となります。基本は「One movie, one message」です。

1本の動画で伝えたい最も重要なメッセージを一つに絞り込みましょう。もし伝えたいことが複数ある場合は、製品のコア機能を紹介する「概要編」、特定の機能に特化した「詳細機能編」、他社製品との「比較編」など、テーマを分けて複数の動画を制作することを検討しましょう。

4. 構成台本の記載例を紹介

このテンプレートは、私たちが実際の動画制作プロジェクトで使用しているフォーマットをベースに、誰でも直感的に使えるよう改良したものです。

本テンプレートを使えば、誰でも簡単にプロ品質の構成が作れます

✅Excel形式ですぐに使える

特別なソフトは必要ありません。普段お使いのExcelやGoogleスプレッドシートですぐに編集を開始できます。

✅必要な項目があらかじめ用意されている

「シーンNo.」「時間」「シーン尺」「映像(コンテ)」「ナレーション/セリフ」「テロップ」「BGM/SE」など、動画制作に必要な項目が網羅されています。これらを埋めていくだけで、思考が整理され、制作会社にも正確に意図を伝えられる構成台本が完成します。

✅印刷して手書きでのブレストにも対応

PCでの入力はもちろん、チームでアイデアを出し合う際には、印刷して手書きで書き込むといった使い方も可能です。

各項目の埋め方【記入例付き】

◆シーンNo./時間

シーンの通し番号と、そのシーンが開始されるおおよその再生時間を記入します。全体の流れを管理しやすくなります。

◆シーン尺

このシーンの長さを秒単位で記入します(例:15秒)。各シーンの尺を足し合わせることで、動画全体の長さを把握できます。特定のメッセージを強調したいシーンは長めに、繋ぎのシーンは短めにするなど、時間配分を最適化するのに役立ちます。

◆映像(コンテ)

そのシーンで表示したい映像のイメージを具体的に書きます。「〇〇の画面キャプチャ」「お客様が笑顔でインタビューに答えている様子」など、文字で説明するほか、簡単なイラストを描いたり、イメージに近い写真や参考動画のURLを貼り付けたりするのも非常に有効です。

◆ナレーション/セリフ

動画内で話される言葉を全て書き出します。書き出したら、必ず一度声に出して読んでみましょう。書き言葉と話し言葉は違います。「~である」といった硬い表現よりも、「~なんです」「~ですよね?」といった、視聴者に語りかけるような口調が適しています。一文を短く、簡潔にすることもポイントです。

◆テロップ

ナレーションの補助として画面に表示する文字です。ナレーションの全文を載せるのではなく、重要なキーワードや数字、要点をまとめた言葉を抜き出して記載します。視聴者が映像と音からだけでは理解しきれない情報を補う役割も担います。

◆BGM/SE

動画の雰囲気を決定づける重要な要素です。BGMは「明るくポップな曲」「信頼感が伝わる落ち着いた曲」など、シーンの雰囲気に合わせて指定します。SE(効果音)は「クリック音」「キラリと光る音」など、視聴者の注意を引いたり、操作を分かりやすく見せたりする効果があります。

5. まとめ

構成台本は、動画制作の制作コスト削減と品質安定化に欠かせないツールです。「構成台本」という設計図さえあれば、初めての動画制作でも、制作チームや出演者との認識のズレで悩むことはなくなります。

そして動画制作は「準備」で9割が決まります。構成台本をしっかりと作り込むことで、カメラマンも、編集者も、そして出演者も、迷うことなく最高のパフォーマンスを発揮できるようになります。結果として、制作期間の短縮と高いクオリティの実現に直結します。

まずは無料テンプレートを活用し、今日からあなたの動画制作に取り入れてみましょう。ぜひこの記事を参考に、ご自身の動画制作をスムーズに進めてください。

6.構成台本テンプレートの無料ダウンロードはこちら

この記事で紹介した必要な項目を網羅した構成台本のテンプレートになります。ダウンロードは無料です。このまま使用しても、好みに合わせてアレンジを加えてもOKです。是非ご活用ください。

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