更新日: インフォマーシャルの意味とは?CMとの違いや費用の内訳を解説
「インフォマーシャル」という言葉をご存じでしょうか?
日々、テレビで目にすることの多い「コマーシャル」とは違うの?と疑問に思う方も多いかもしれません。今回はそんなインフォマーシャルについて、意味やメリット、活用、費用についてご紹介します。
目次
1.インフォマーシャルの意味や放送局は?
インフォマーシャルは元来アメリカで生まれ、テレビショッピングの一種として確立されていきました。現在は主に食品や化粧品、生活雑貨を中心に様々なジャンルの宣伝に活用されています。
語源
「インフォマーシャル」は、「インフォメーション(information)」と「コマーシャル(commercial)」を合わせて作られた造語で、商品やサービスの情報をテレビで発信する、いわゆる「通販CM」のひとつです。一般的なテレビCMよりも長い尺でより多くの情報やプロモーションを詰め込むことができます。略して「インフォマ」ということも多くあります。
どこで放送される?
地上波はもちろん、ケーブル放送やCS放送、BS放送、地方局や系列局など、あらゆるテレビ放送で、そして全国で放送することができます。
2.インフォマーシャルとテレビCMの違い
インフォマーシャルはテレビショッピングの一種であると書きましたが、語源のとおりテレビで放送されているコマーシャルのひとつでもあります。では、同じようなテレビCMとはどのような違いがあるのでしょう。
映像尺(長さ)の違い
インフォマーシャルとテレビCMの最も基本的な違いとして、その映像尺、つまり長さの違いがあります。一般的なテレビCMは15秒~30秒という短い尺がメインですが、インフォマーシャルは60秒~29分という比較的長い、様々な尺で放送されます。それ以上の長さのインフォマーシャルもありますが、その場合は、コマーシャルではなく番組という扱いに変化していきます。映像尺の中でも60秒、2分、5分などは短尺とされ、14分、29分、そしてそれ以上は長尺という扱いに分類されます。
短尺と長尺それぞれのインフォマに特徴とメリットがあります。
【短尺】
- 放送回数を多くすることができるため視聴者との接触も多くなる
- 認知度の向上や衝動的な購入にも結び付けることができる
- 放送枠や制作時間も短く済むため、費用の圧縮になる
【長尺】
- 時間をかけてじっくりと商品やサービスの説明ができる
- 訴求力の向上や視聴者が商品やサービスへの納得と理解を深めやすい
- 比較的高額な商品やサービスを扱う場合にも有効的
目的の違い
もうひとつ、目的という根本的な部分にもインフォマーシャルとテレビCMでは違いがあります。テレビCMはその映像尺の短さから、商品、サービスのプロモーションというよりもそれらの認知度を上げることやブランディング、イメージアップといった視聴者への印象付けを主な目的としています。
インフォマーシャルはテレビCMとは異なり、その場で商品やサービスへの問い合わせ、購入といった視聴者の直接的な購買行動を促すことを目的としています。そのため、短い尺の中でインパクトのある映像を作るというよりも、視聴者が購買へのアクションをすぐに取れるような、購買意欲を掻き立てる情報発信を行います。
3.インフォマーシャル活用のメリット
インフォマーシャルとテレビCMは似ているようでかなり大きな違いがあります。しかし目的に沿って活用することでインフォマならではの多くのメリットを得ることができます。
多くの情報を伝えられる
テレビCMとの映像尺の違いでも書きましたが、インフォマーシャルは最低でも60秒以上の長さがあるため商品やサービスについての多くの情報を盛り込み魅力を伝えることができます。例えば、商品やサービスの実際の活用シーンや使用者の声、実績、受賞記録など、視聴者の信頼と理解を獲得し具体的に使用するイメージが湧きやすくなります。
様々な演出によって直接的な購買意欲向上を狙える
映像尺の長いインフォマーシャルは、その時間を使ってより自由な番組構成、演出、表現をすることができます。まず代表的なインフォマーシャルのタイプとして、大きく4つの種類に分けられます。
・テレビ通販タイプ
最も代表的なインフォマーシャルが、このテレビ通販タイプでしょう。
商品やサービスの情報を詳しく説明し、さらに実演や使用者の声などを組み込むことで視聴者の購買意欲の向上を目指します。さらに「本日限定!」や「セットで〇%オフ!」などといったキャンペーンを行うことで即日購入につなげやすくすることもできます。
・テレビ番組タイプ
旅番組やグルメ番組など、ひとつの番組が丸ごとインフォマーシャルになっているというタイプも存在します。それぞれのプロモーションしたい商品、サービスの会社がスポンサーとなって提供される形です。タレントやリポーターが旅をする様子やグルメを堪能する姿を映し、番組自体を視聴者が楽しめるようなものになっています。そのため、商品やサービスを売り込まれている印象が薄く、違和感なく見ることができます。
・番組内コーナータイプ
放送されているテレビ番組内にインフォマーシャルのコーナーを設けているタイプになります。番組の出演者がそのままCMのように商品やサービスの紹介を行うため、視聴者に番組の一部として継続的に見てもらいやすいという特徴がります。
・キャラバンタイプ
「キャラバン」、つまり「協賛」タイプは、複数の企業が番組の協賛スポンサーとなり、その番組内で商品やサービスのプロモ―ションを行うインフォマーシャルです。番組出演者のタレントに紹介してもらうことでイメージを上げることができ、また複数の企業でコストが分散されるため費用も抑えることができます。
これら種類の違いだけではなく特徴的な演出を組み込むことで、より視聴者の購買意欲向上を狙うことができます。
例えば、
- 販売、受賞、ランキングなどの実績
- 愛用者の声
- 街頭インタビューでのリアクション
- 体験モニター
などがあります。「〇万個突破!」「〇〇受賞!」といったフレーズは視聴者の商品やサービスへの信頼を獲得でき、愛用者の声や街頭でのリアクション、インフォマーシャル内での体験の様子などで視聴者の具体的な使用イメージやユーザーベネフィットを想起しやすくできます。このような様々な構成、演出によって多角的に商品やサービスの情報や魅力を発信することで、販売促進が狙えるというのもインフォマーシャルの大きなメリットです。
視聴者のレスポンスがリアルタイムで分かる
インフォマーシャルでは番組の放送中に購入窓口となる電話番号やウェブサイトの情報を紹介するため、放送中や放送直後の視聴者からの問い合わせが増えます。つまり放送したインフォマーシャルのプロモーション効果や視聴者の反応を判断しやすく、具体的な数値で結果が得られます。それをもとに今後のインフォマーシャル展開の調整もしやすくなり、効果が上がらなかった場合の分析にも役立ちます。また、「30分以内限定」といったフレーズや商品の残数状況をリアルタイムで伝えることで、視聴者の購買意欲をさらに高めることも可能になります。
4.インフォマーシャル制作費用の内訳は?
インフォマーシャル制作に必要な費用は大きく制作費、媒体費の2つと、その他諸費用になります。コストの変動が大きい宣伝映像であるため、これらの費用についてはインフォマーシャルの制作を始める前にしっかりと押さえておきましょう。
制作費
インフォマーシャルの制作費用は、タレントやイメージモデル、有識者などに支払う出演料のほか、主に制作会社などを通じて、構成・演出費、撮影スタジオの使用料や撮影技術費(カメラマン、照明、音声などのスタッフの人件費を含む)、映像を編集し音の調整をするまでの編集費などにあたります。インフォマーシャルはその映像尺や構成、演出の自由度が高い分、内容や長さ次第でこれらの費用にも大きく変動があり金額の幅も広くなります。どのようなテーマで、どのようなターゲットを定めるのかなど、尺の長さ、構成や演出を事前に決め、適正な予算でインフォマーシャルの制作ができるようにしましょう。
媒体費
媒体費は放送する局や時間帯、曜日、またその尺の長さによってかなり変動する費用となります。具体的には、地上波で放送する場合、視聴者の数や年齢層なども多くなり宣伝効果もかなり期待できるものになりますが、放送枠取得のためだけでも厳しい審査(局考査)や数百万円もの費用が必要となります。逆にCS放送やケーブルテレビ局、ローカルテレビ局などで放送する場合には審査もそこまで厳格ではなく、費用も比較的低価格で抑えることができます。
この安価な媒体での放送を利用した戦略もあります。例えば、いくつかのインフォマーシャルのパターンを用意したうえで費用を抑えた放送局で複数放送し、その中で視聴者の反応が良かったパターンを以後、改稿する、などの手法です。そして改稿されたパターンを規模の大きい放送局で放送し、より効果の高いインフォマーシャルを展開させる、というような方法もあります。制作費以上に媒体費は費用の幅が広くなっています。目的に合わせた予算設定を事前に行うことが大切です。
その他費用(コールセンター、タイプ別制作費、改稿費など)
制作費、媒体費の大きい2つの費用の他に、インフォマーシャルならではの諸費用も出てきます。例えば、放送中に視聴者の購入窓口となる電話番号を載せる場合、そのコールセンターを設置しなければなりません。自社にその設備がなければ専門業者へ外注する経費が必要になります。また媒体費で説明したいくつかのパターンを作るというときも、そのタイプ別の映像を作る制作費はかかり、また、反応が良かったパターンの改稿費や各放送局に搬入するデータ作成費も追加で必要となります。
5.インフォマーシャルを活用して今までとは違う商品PRを
インフォマーシャルはテレビCMとは異なり、より直接的に視聴者の購買意欲向上に働きかけるプロモーションとなります。その特徴から、様々な構成、演出、表現を駆使した自由な宣伝ができるでしょう。これからインフォマーシャルを活用するにあたり、押さえておきたいインフォマーシャルのポイントをまとめます。
- あらゆる放送局、全国規模で放送ができる
- 60秒~29分、さらにそれ以上の映像尺を選択できる
- 視聴者の購買行動を直接的に促す商品、サービスのPRができる
- 自由度の高い構成や演出ができる
- 制作費や媒体費に大きな幅がある
目的がはっきりとしているうえ、表現ルールに則った自由な表現ができるインフォマーシャルには多くのメリットがあり、商品やサービスのPRがしやすいと言えるでしょう。しかし事前に決めておくべきことも多く、費用の増減が大きいことも特徴のひとつです。媒体を扱う広告代理店や制作会社と協力することも、スムーズなインフォマーシャル制作にするための方法です。適正な予算、目的を設定し、魅力的なインフォマーシャルを制作し、今までとは違う商品やサービスのPRに活用してみてはいかがでしょうか。
6.Q&A
Q.インフォマーシャルとテレビCMの違いは何ですか?
A.大きく分けて「映像尺」と「目的」に違いがあります。
テレビCMは15秒~30秒がメインで、企業や商品、サービス自体の認知度を上げることやブランディング、イメージアップといった視聴者への印象付けを主な目的とします。一方インフォマーシャルは60秒~29分、さらにはそれ以上といった様々な映像尺の中で商品やサービスへの問い合わせ、購入といった視聴者の直接的な購買行動を促すことを目的としています。
Q.インフォマーシャルはどこで放送できますか?
A.あらゆるテレビ局で放送することができます。
地上波はもちろん、ケーブル放送やCS放送、BS放送、地方局や系列局など、様々なテレビ局、様々な時間帯から選んで放送できます。
Q.インフォマーシャルにはどのような種類がありますか?
A.代表的なものに「テレビ通販タイプ」「テレビ番組タイプ」「番組内コーナータイプ」「キャラバンタイプ」の4つがあります。
その中でさらに視聴者の購買意欲向上につなげるためのギミックや演出方法も多くありますので制作会社などと相談すると良いでしょう。
Q.インフォマーシャル制作にはどのような費用がかかりますか?
A.費用には「制作費」「媒体費」の大きな2つと、場合によって細かく発生するその他費用があります。
制作費はインフォマーシャルの映像尺や種類、演出方法によって大きく変動が出てきます。媒体費も放送する局や時間帯、曜日、尺の長さによってかなりの変動が出てくるため、一概に費用は断定できません。その全体のふり幅としては数十万円~1000万円以上にまでなる場合もあるため、前もって予算や目的を設定し、制作会社と相談するなどの手段を取りながらインフォマーシャル制作に着手するのがおすすめです。
Q.インフォマーシャル制作はどこに頼めばいいですか?
A.媒体を扱う広告代理店や実績のある制作会社への発注がおススメです
放送枠取得のための審査(局考査)を考慮した進行をする必要があります。予め知見のある会社に相談することでスムーズな制作を行うことが可能です。
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