更新日: 【担当者必見】展示会動画の作り方|集客をアップさせる制作ポイントと費用相場

「多くのブースの中に自社ブースが埋もれてしまう…」
「ブースの前は通るのに、なかなか来場者の足が止まらない…」
多くの企業が出展する展示会では、このような悩みを抱えるご担当者様も多いのではないでしょうか。限られた時間と空間の中で、来場者の心を掴み、ビジネスチャンスを最大化する。そのための強力な武器が「動画」の活用です。この記事では、展示会で動画がなぜ有効なのかという基本から、集客を成功させるための具体的な作り方、制作の重要ポイント、そして気になる費用相場まで、担当者が知りたい情報を網羅的に解説します。
目次
1.展示会で動画が重要になる6つの理由
まず、なぜ動画がこれほど展示会で効果的なのでしょうか。その理由は大きく6つあります。
圧倒的なアイキャッチ効果
人間の目は、静止しているものよりも動くものに自然と注意が向くようにできています。数多くのブースが並ぶ中で、動きと音でアピールできる動画は、来場者の足を止める強力な「アイキャッチ」となり、ブースへ来訪する最初のきっかけを作り出します。
短時間での情報伝達力
製品の複雑な仕様や、形のないサービスのメリットを、口頭やパンフレットだけで伝えるのは大変です。動画であれば、わずか1〜2分で製品のデモやサービスの導入効果を直感的かつ魅力的に伝えることができ、来場者の深い理解を促します。
説明時間短縮による営業効率の向上
動画は「もう一人の営業担当」として、基本的な製品・サービス説明を繰り返し行ってくれます。これにより、スタッフは来場者一人ひとりへの画一的な説明から解放され、より具体的な質疑応答や、見込みの高い顧客との深い商談に集中できます。結果として、ブース全体の営業効率が飛躍的に向上します。
スタッフの負担軽減と人件費の最適化
動画が説明を代行することで、接客の機会損失を防ぎつつ、最小限の人数でブースを運営することが可能になります。スタッフの身体的・精神的な負担が軽減されるだけでなく、人件費を最適化し、出展コスト全体の費用対効果を高めることにも繋がります。
展示会に持ち込めない物や形のないサービスでも紹介しやすい
工場で稼働する大型機械や、ソフトウェア、コンサルティングといった無形商材も、動画ならその価値をリアルに表現できます。CGやデモ映像を駆使することで、物理的な制約を超えて、来場者に具体的な利用イメージを持たせることが可能です。
展示会後/オンライン展示会でも利用できる
一度制作した動画は、展示会後も自社のWebサイトやSNS、営業資料として二次利用できる強力な資産となります。また、近年増加しているオンライン展示会でもそのまま活用できるため、一度の投資で長期的に高いコストパフォーマンスを発揮します。
2.【目的別】効果を最大化する展示会動画
一言で「展示会動画」と言っても、その目的によって内容は大きく変わります。自社がどの動画を作るべきか、代表的な5つの型から考えてみましょう。
商品・サービス紹介動画
最も基本的な動画です。製品の機能や使い方、サービスの導入プロセスなどを分かりやすく解説し、来場者の「これ、どうやって使うの?」「どんなメリットがあるの?」という疑問に答えます。
会社紹介動画
ブースを訪れた来場者に「この会社はどんな会社なのか?」を伝え、信頼感を醸成するための動画です。企業の沿革、事業内容、ビジョンなどを紹介し、取引先としての安心感を与えます。社員インタビューやオフィスの様子を盛り込むことで、企業のカルチャーや雰囲気を伝えることも効果的です。
コンセプト・ブランディング動画
企業のビジョンやミッション、開発秘話などをストーリー仕立てで紹介します。製品の機能的価値だけでなく、その背景にある「想い」を伝えることで、企業やブランドへの共感やファンを育みます。
お客様の声・導入事例動画
実際に製品やサービスを利用している顧客にインタビューし、その声を紹介する動画です。第三者からの客観的な評価は信頼性が高く、「他の会社も使っているなら安心だ」という説得力を生み出します。
ティーザー(予告)動画
新製品や新サービスの一部だけをチラ見せしたり、謎めいたメッセージを発信したりすることで、「何だろう?」という興味を喚起します。展示会当日だけでなく、SNSなどで事前に配信し、ブースへの訪問意欲を掻き立てるのに効果的です。
3.集客をアップさせる!展示会動画制作の5つの重要ポイント
ここからは、動画制作で失敗しないための具体的なポイントを5つご紹介します。
目的とターゲットを明確にする
制作を始める前に、「誰に、何を伝え、動画を見た後どうしてほしいのか?」を明確にしましょう。例えば、「通りすがりの人に足を止めてほしい」のか、「ブースに着席した人に深く理解してほしい」のかで、動画の長さや内容は全く異なります。これが全ての土台となります。先ほど紹介した動画の種類に当てはめて考えてみるのも良いでしょう。
最初の3秒で惹きつける「掴み」を作る
展示会の会場にはたくさんのブースがあり、それぞれが集客のために工夫を凝らしています。そのため、来場者の目に留まったときに、いかに強い印象を与えられるかが重要になります。多くの来場者は、動画を見続けるかどうかを最初の数秒で判断します。動画の冒頭に最も印象的な映像や、ターゲットが抱える課題を問いかけるようなテロップを入れるなど、一瞬で「これは自分にとって関係がある」と思わせる工夫が不可欠です。
尺は「60秒〜90秒」が基本!コンパクトにまとめる
来場者は多くのブースを回っており、ブースを訪れる時間が限られているため、短時間で魅力を伝える動画が求められます。ブース前で流す動画は、最も伝えたいメッセージを1つに絞り、60秒〜90秒程度で簡潔にまとめるのが理想的です。
音声なしでも伝わるテロップ・字幕は必須
騒がしい展示会場では、動画の音声はほとんど聞こえないと考えましょう。伝えたい情報は必ずテロップや字幕で表示し、音声がなくても内容が完全に理解できるように設計することが成功の鉄則です。
動画の効果を高めるモニターの配置とブースデザイン
展示会で注目を集めるには、動画制作と設置場所が重要です。動画を効果的に見せるには、来場者が立ち止まりやすい通路の角や人の流れが滞留する場所など、自然と視線が集まる場所にモニターを設置しましょう。モニターのサイズはブースの規模に合わせ、小さすぎず大きすぎない適切なサイズを選びます。動画の世界観とブースデザインを統一することで、一体感のある空間を演出し、強い印象を与えられます。動画内容とブースの装飾、カラーリングなどを連動させ、一貫したメッセージを伝えることで、ブランドイメージ向上にも繋がります。
4.気になる費用は?展示会動画制作の料金相場
動画制作の予算は、内容やクオリティによって大きく変動します。
動画の種類別の費用感
実写動画:50万円~150万円程度が相場。製品のリアルな質感や社員の表情を伝えたい場合に適しています。
アニメーション動画:30万円~200万円程度が相場。複雑な概念や目に見えないサービスを分かりやすく表現するのに向いています。
費用を左右する要素とコストを抑えるためのコツ
撮影日数、プロの役者の起用、CGやモーショングラフィックスの複雑さ、ナレーターの有無などによって費用は変動します。
既存の写真やPowerPoint資料を活用したり、企画や構成を自社でしっかり固めておくことで、制作会社の作業工数を減らし、コストを抑えることが可能です。また撮影日数を短縮する、出演者を社内から募る、BGMや効果音をフリー素材でまかなう、アニメーションやモーショングラフィックスを活用して撮影なしで表現する、といった方法もコスト削減に繋がります。
5.まとめ
展示会動画は、もはや単なるブースの装飾ではありません。来場者の足を止め、理解を促し、商談へと繋げるための「戦略的な投資」です。
この記事でご紹介したポイントを押さえ、目的とターゲットに最適化された動画を制作・活用することで、貴社の展示会出展効果は飛躍的に高まるはずです。まずはこの記事を参考に、自社が伝えるべきメッセージと動画の目的整理から始めてみてはいかがでしょうか。
よくある質問(Q&A)
Q1. 動画制作にはどれくらいの期間がかかりますか?
A1. 企画構成から撮影、編集、納品まで、一般的には1.5ヶ月~3ヶ月程度を見ておくと安心です。展示会の開催時期から逆算し、修正期間なども考慮して、余裕を持ったスケジュールで依頼することをおすすめします。
Q2. 制作会社に相談する前に、何を準備しておけば良いですか?
A2. 「動画制作の目的」「ターゲット」「最も伝えたいメッセージ」「予算感」「希望納期」の5点を整理しておくと、相談が非常にスムーズに進みます。また、参考にしたい他社の動画などがあれば、イメージ共有に役立ちます。
Q3. 自社で撮影してコストを抑えるのはアリですか?
A3. はい、コストを抑える上では有効な選択肢です。ただし、展示会場では多くの企業がプロ品質の動画を流しているため、画質や音質が見劣りすると逆効果になる可能性もあります。企業の「顔」として見せる動画である点を考慮し、クオリティと予算のバランスを慎重に判断することが重要です。
Q4. BGMの選曲やナレーションで注意することはありますか?
A4. はい、特にBGMは著作権に注意が必要です。市販のCD音源などを無断で使用すると著作権侵害になるため、必ず著作権フリーの音源サイトを利用するか、制作会社に任せましょう。ナレーションは、動画のトーンやブランドイメージに合った声優を選ぶことが重要です。
Q5. 動画の最適な長さはどれくらいですか?
A5. 目的によって異なります。ブース前で足を止めてもらうためのアイキャッチ動画なら15~30秒、ブース内で着席して見てもらう説明動画なら60~120秒が目安です。最も伝えたいメッセージを凝縮し、長くなりすぎないようにしましょう。
おすすめの記事
CONTACTお問い合わせ
TEL:03-3406-7021